『れきナビ―やしお歴史事典』:旧版:渡し場(20190910版)

提供:『れきナビ―やしお歴史事典』
移動: 案内, 検索

 八潮市域の渡し場〔わたしば〕(渡船場)は、中川(古利根川・大場川)と綾瀬川に存在した。

※交通の概要はこちら。河岸についてはこちら。河関についてはこちら
※時代別概説の「中世」には、渡し場に関する記載もある。

目次

渡し場一覧表

  河川名 渡し場名 八潮市側地名 対岸地名 備考
中川 垳の渡し 葛飾区西水元(旧猿ヶ俣〔さるがまた・やえ(ん)また〕)
A 中川 新規の渡し 古新田 葛飾区西水元(旧猿ヶ俣)
B 中川 猿ヶ俣の渡し
下の渡し
大瀬 葛飾区西水元(旧猿ヶ俣) 近世前期には大瀬・猿ヶ俣間に締切堤が築かれていた(亀有溜井〔かめありためい〕)
C 中川 戸ケ崎〔とがさき〕の渡し 大瀬 三郷市戸ケ崎 明治14年(1881年)藤橋架橋
D 中川 忠兵衛〔ちゅうべえ〕の渡し 南川崎 三郷市戸ケ崎
E 中川 三九〔さんく〕の渡し 木曽根 三郷市栄(旧三九)
F 中川 谷口〔やぐち〕の渡し 二丁目 三郷市谷口
G 中川 花和田〔はなわだ〕の渡し 二丁目 三郷市花和田
H 中川 彦江〔ひこえ〕の渡し 二丁目 三郷市彦江 昭和2年(1927年)共和橋架橋
I 中川 中島の渡し
コウテン坊の渡し
番匠免〔ばんしょうめん〕の渡し
八條 三郷市番匠免
J 中川 幸之宮〔こうのみや〕の渡し
彦倉〔ひこくら〕の渡し
八條 三郷市彦倉
K 中川 八條の渡し
上彦名〔かみひこな〕の渡し
八條 三郷市上彦名 昭和5年(1930年)八條橋架橋
L 綾瀬川 吉笹原〔よしささはら〕の渡し
谷古宇〔やこう〕の渡し
南後谷 草加市手代町〔てしろちょう〕(旧吉笹原) 明治23年(1890年)開街橋〔かいがいきょう〕(収銭橋)架橋

地図

渡し場の遺構地図

Watashiba.jpg
※画像を拡大表示したい場合や出典を確認したい場合は、画像をクリックしてください。

その他

Shimotsumakaido2.jpg明治13年(1880年)「迅速測図」原図(八潮市域周辺) ※注意(脚注参照) [1]

明治37年(1904年)11月「巡査部長派出所設置請願」(八條村潮止村八幡村)添付図

※渡船場が記載されている天保7年(1836年)8月八條領絵図等の小澤家絵図の情報については、「八條領#小澤家絵図」参照
※その他の地図については、「地図・絵図・航空写真にみる八潮周辺の変遷」参照

参考文献・ホームページ

  • 蘆田伊人編集校訂・根本誠二補訂『大日本地誌大系7・8・16 新編武蔵風土記稿 第一・二・十巻』(雄山閣、1996年)
  • 遠藤忠「古利根川の中世水路関」(『八潮市史研究』第4号、1982年)
  • 「角川日本地名大辞典」編纂委員会編『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』(角川書店、1980年)
  • 「角川日本地名大辞典」編纂委員会編『角川日本地名大辞典 13 東京都』(角川書店、1978年)
  • 小野文雄監修『日本歴史地名大系 第11巻 埼玉県の地名』(平凡社、1993年)
  • 児玉幸多監修『日本歴史地名大系 第13巻 東京都の地名』(平凡社、2002年)
  • 埼玉県編集発行『中川水系総合調査報告書2 中川水系3 人文』(1993年)第1章第2節6・第2章第6節3・第3章第3節・第5章第2節2
  • 埼玉県編『武蔵国郡村誌 第十一・十四巻』(埼玉県立図書館、1954・1955年)
  • 埼玉県教育委員会・埼玉県立さきたま資料館編『歴史の道調査報告書 第十集 利根川の水運』(埼玉県県政情報資料室、1989年)52~54、61~63、86~87、96~97ページ
  • 埼玉県立博物館編『歴史の道調査報告書 第十四集 綾瀬川の水運』(埼玉県教育委員会、1991年)33~36、61、66ページ
  • 渋谷千代・豊・和子(聞き手武石朋子)「―渡し舟があった頃―花和田の交通今昔」(『三郷市史研究 葦のみち』第17号、2005年)
  • 草加市史編さん委員会編『草加市史 通史編 下巻』(草加市、2001年)184~186ページ
  • 草加市史編さん委員会編『草加市史 民俗編』(草加市、1987年)299ページ
  • 高橋操[2]「綾瀬川の舟運」(『八潮市郷土研究会紀要 跡標』16輯、2010年)
  • 三郷市史編さん委員会編『三郷市史 第七巻 通史編2』(三郷市、1997年)第4編第2章第4節・第7章第5節
  • 三郷市史編さん委員会編『三郷市史 第十巻 別編水利水害編』(三郷市、2000年)近代第1章第1節・現代第3章第3節
  • 八潮市史編さん委員会編『川に抱かれて―八潮の歴史アルバム―』(八潮市立資料館、1994年)第1章「川の恵み」、第2章「交通の移りかわり」、209ページ
  • 八潮市立資料館編集発行『第36回企画展 八潮の歩き方~移りゆく景観、変わりゆく八潮~』(2016年)
  • 八潮市立資料館編集発行『八潮市立資料館第27回企画展展示解説パンフレット 八潮の古道―下妻街道と地域の歴史―』(2012年)
  • 八潮市立資料館編集発行『第39回企画展 埼玉県東部地区の交通~八潮の交通編~』(2017年)
  • 広報やしお』連載「郷土の歴史
  • 『八潮市史調査報告書4 八潮の民俗資料一』(八潮市役所、1979年)138ページ
  • 『八潮市史調査報告書5 八潮の民俗資料二』(八潮市役所、1982年)28、68~69、151ページ
  • 『八潮市史調査報告書6 八潮の民俗資料三』(八潮市役所、1983年)127、129~130、134ページ
  • 八潮市史 通史編1』(八潮市役所、1989年)第2編第4章第4節・第3編第1章第8節
  • 八潮市史 通史編2』(八潮市役所、1989年)第5編第2章第5節・第3章第6節
  • 八潮市史 民俗編』(八潮市役所、1985年)第2章第2節
  • 『八潮市立資料館―展示案内―』(八潮市立資料館)
  • 「歴史の道調査報告(綾瀬川の水運)」(『八潮市の文化財』第5号、1992年)
※『八潮市史 史料編』等は省略。

関連項目

☆このページの平成29年(2017年)11月23日版(初版)はこちら
  1. 日本地図センター複製発行物を転載している画像について:利用規約の「著作権」の項(こちら)の「ただし、プリントアウトに限り(中略)許可不要とします」は、適用されません。
  2. 高橋操の「高」は、正しくは異体字の「Taka.jpg」(はしごだか。Unicode:U+9AD9)です。この字は、オペレーションシステムなどの環境により正しく表示されない可能性があるため、本文では常用漢字で表記しています。
個人用ツール
変種
操作
案内
ツールボックス