『れきナビ―やしお歴史事典』:旧版:上馬場濱野昭家文書(20220405版)
提供:『れきナビ―やしお歴史事典』
上馬場濱野昭家[1]文書〔かみばんばはまのあきらけもんじょ〕は、上馬場村の名主であった濱野昭家に伝わった文書。八潮市立資料館寄託(約3,000点)。
凡例
- 【常展】=資料館常設展示
- =解説(一部は翻刻付)があるページへリンク
- =「八潮市立資料館デジタルアーカイブ」(資料詳細画面)へリンク(画像なしを含む)
- 画像の出典は、ファイルページ(画像をクリックすると開くページ)に記載。
目次 |
濱野昭家
上馬場(現中央)の濱野昭家は、中世には岩付(現さいたま市岩槻区)太田氏の家臣であったといわれ、近世には上馬場村の本田(本村)の名主を世襲した。
- ※上馬場村の一部である作右衛門新田〔さくえもんしんでん〕にも名主が存在したので、上馬場村には2名の名主がいた。
濱野弥右衛門忠義
濱野弥右衛門忠義〔やえもんただよし〕は、文化14年(1817年)生、明治24年(1891年)没。上馬場村の名主、小菅県〔こすげけん〕の触元役〔ふれもとやく〕、埼玉県第1区の戸長(のち副区長)、地租改正御用掛、後谷村・立野堀村(現草加市)の戸長などを歴任した。西袋村小澤豊功〔とよかつ〕の寺子屋尚古堂〔しょうこどう〕の門人であり、自らも寺子屋を開いた。
濱野昭家文書の検地帳(指定等文化財)
濱野昭家文書の検地帳は、八潮市指定文化財および登録文化財となっている。
★詳細は「上馬場村検地帳」参照
『れきナビ』(本サイト)の濱野昭家文書画像
近世
寛文10年(1670年)
上馬場村人別帳〔にんべつちょう〕
※翻刻はこちら(PDF)寛文13年(1673年)
上馬場村竹木改帳
※翻刻はこちら(PDF)享保10年(1725)
上馬場村村鑑帳〔むらかがみちょう〕
※翻刻はこちら(PDF)享保16年(1731年)
御拳場〔おこぶしば〕住居浪人吟味証文
※翻刻はこちら(PDF)文政10年(1827年)
上馬場村村入用帳
※翻刻はこちら(PDF)(年不詳)
伊勢朝熊ヶ岳金剛證寺〔あさまがたけこんごうしょうじ〕の護符
近代
時代不明
「八潮市立資料館デジタルアーカイブ」
濱野昭家文書の一部については、「八潮市立資料館デジタルアーカイブ」で目録情報の検索と画像の閲覧ができる。
(古文書の検索画面へリンク)
- ※目録情報のみで画像を閲覧することはできない文書もある。
- ※以下は画像閲覧ができる文書の一部(上記で紹介した画像と重複しないもの)。
- ※慶長8年(1603年)から天明4年(1784年)までの年貢割付状と支配変遷の記録。天文3年(1534年)の上馬場村開発の記載もある。
- 享保16年(1731年)に葛西用水組合に加入した15か村につき覚書
- 安永2年(1773年) 葛西用水と八條用水入替承知につき連判状
- 天保9年(1838年) 喰物〔くいもの〕商売書上帳
- 明治9年(1876年) 上馬場村地引絵図〔じびきえず〕
- 明治12年(1879年) 下等小学第1級卒業免状
- 明治16年(1883年) 戸長役場備置帳簿目録
- ※記載されているのは明治元年(1868年)以降の文書。戸長は濱野又蔵(濱野昭家ではない)。
参考文献・ホームページ
八潮市立資料館刊行物
- 展示パンフレットなど
- 『八潮市制施行20周年記念事業 第4回企画展 近代地方自治展』(1991年)
- 『第11回(生涯学習)企画展 解説図録 寺子屋―地域の情報センター―』(1995年)
- 『第20回企画展 八潮からの旅』(2008年)
- 『描かれた明治維新―地租改正と八潮―』(2010年)
- 『第37回企画展 「蔵書」の世界―広がる書物と在村文化―』(2017年)
- 『第40回企画展 明治150年記念展示1 村人たちの御一新―幕末・維新の八潮地域―』(2018年)
- 『第44回企画展 こどものまなび 学校 遊び 暮らし』(2021年)
- 八潮市史編さん物
- 『八潮市史 通史編1』(1989年)384、820ページ、第4編第5章第4節
- 『八潮市史 通史編2』(1989年)32~35ページ
- 『八潮市史 史料編 近世1』(1984年) ※濱野昭家文書に関する史料番号・解説ページなどについては省略(以下『八潮市史 史料編』は同)。
- 『八潮市史 史料編 近世2』(1987年)
- 『八潮市史 史料編 近代1』(1981年)
- 『八潮市史 史料編 近代2』(1983年)
- 『八潮市史調査報告書 八潮の民家と社寺建築』(1978年)88~89、122、199~201ページ、写真19・20
- 『八潮市史調査報告書2 八潮の民俗資料1』(1980年)表見返し、10、21ページ、裏見返し
- 『八潮市史調査報告書6 八潮の民俗資料3』(1983年)表見返し、裏見返し
- 『川に抱かれて―八潮の歴史アルバム―』(1994年)58、171ページ
- 『八潮のふるさと新書1 小澤豊功』(八潮市、2001年)27、118、123~124ページ
- 萩原龍夫「八潮市域の近世村落概況」(『八潮市史研究』創刊号、1978年)
- 小沢正弘「寺子屋尚古堂について」(同上)
- 遠藤忠「八潮地方の近世家普請帳」(『八潮市史研究』第5号、1984年)
- 吉本富男「埼玉県内の地方自治の推進者たち」(『八潮市史研究』第11号、1992年)
- その他の資料館刊行物
- 教育総務部文化財保護課企画・編集『八潮市の文化財ガイド』(八潮市教育委員会、2019年)29ページ
その他
- 小田真裕「市民と元職員の古文書サークル―八潮市「わくわく古文書クラブ」―」(『古文書研究』第90号、2020年)
- 小野文雄監修『日本歴史地名大系 第11巻 埼玉県の地名』(平凡社、1993年)1053ページ
- 「角川日本地名大辞典」編纂委員会編『角川日本地名大辞典 11 埼玉県』(角川書店、1980年)270ページ
- 埼玉県編集発行『新編埼玉県史 資料編19 近代・現代1 政治・行政1』(1983年)7ページ、資料25・26
- 埼玉県教育委員会編『埼玉人物事典』(埼玉県、1998年)219、651~652ページ
- 藤方博之「上馬場新田地区に残る歴史的地名・史跡」(『八潮市郷土研究会紀要 跡標』18輯、2015年)
- 『広報やしお』第83・279・365・530・532号 ※第530・532号「郷土の歴史346・347 八潮の地名考24・25 上馬場の地名 その壱・弐」のPDFはこちら
関連項目
- ↑ 濱野昭家の「濱」は、正しくは異体字の「」(Unicode:U+6FF5)です。この字は、オペレーションシステムなどの環境により正しく表示されない可能性があるため、本文では正字体の「濱」(常用漢字は「浜」)で表記しています。